青田石 彫刻家に愛された石

青田石は、中国の浙江省青田県の図書洞で産出され、中国四大名石のひとつで最も採掘の歴史と使用歴が長いです。割れにくいので彫刻に適し、多くの彫刻家を輩出してきました。 また、石印鑑の主要な材料で使われます。刃がスムーズに入り篆刻しやすく、インクが浸透しなのでにじまずきれいに印が押せるので、古から一流の印鑑職人が好んで使用した石材です。

清の時代には、優れた青田石彫刻が皇帝に献上されるようになりました。
乾隆帝が80歳の誕生日に、大臣の一人が1セット60個の青田石の印鑑「宝典福書」を贈り、皇帝に喜ばれたといわれています。
龍の彫刻が施された紫檀箱に収められた印鑑セットは、北京故宮博物館に所蔵されています。
中国の歴史の中で発展と進化を続け、石彫刻と石印鑑の文化が深く根付いています。ですが、現在では青田石の採掘量は減り始めています。

青田石は、鉱石の一種の蝋石が主な成分でたくさんの種類があり、色・紋様・質感も様々あります。淡白で素朴な薄い青色のものが多く、また透明、微透明、半透明のものがあります。高品位で素朴な色が特徴で古くから「石の中の君子」とも呼ばれています。中も最も良質とされる種類として 「封門青」「燈光凍」というものがあります。

中国では長い年月を経ても印章文化は続いています。篆刻(てんこく)芸術が花ひらき、市中では印鑑として普及し、日本・韓国へも影響を及ぼしました。優雅な伝統的文人たちに受け入れられ、篆刻は古詩や書法、絵画と組み合わされて、芸術の四大素養となりました。

また、青田石は印鑑石としての使用歴が一番長い種類です。彫り味が印鑑石の中では最も彫りやすいといわれています。種類の中には比較的安価なものもあり、篆刻の初心者には最適な石材とも言われています。