高麗石 白色やマーブル模様が美しい石

篆刻イメージ

篆刻とは「木や石などの印材に字を彫ること」です。
印刀を使い石に書き、手紙などに押印して「自分だけの印鑑」として使います。
主に使われる印材は高麗石(こうらいせき)です。
中国北部・朝鮮半島で採掘され、白色やマーブル模様が特徴です。
非常に柔らかく削りやすいのですが、欠けやすいのが難点です。
磨くとひかるので、工作教室の勾玉づくりなどにも使われます。

中国では古代より印章が王の権力の象徴として用いられてきました。
その頃の印章(印鑑)は材質が主に金属だったため、専門の職人でないと加工できませんでした。
15世紀に入ると、彫りやすくてきれいな石材が発見されました。
象牙よりも彫りやすいため、文人たちが職人に頼まず自ら彫るようになりました。
そして多くの文人たちによって書や詩・画と並び、篆刻の芸術性が高められました。

日本には、江戸時代の初期に明朝文化と一緒に伝えられました。
当時の知識人が篆刻を習い、江戸中期には文人たちの間で流行しました。
明治以降に中国との交流により初代中村蘭台(らんたい)と河井せん蘆が台頭し、精緻な作風は現代の篆刻界に影響を残しました。

篆刻は押す側の印面だけを鑑賞せず、側面に彫られた落款と、持ち手に彫られた「鈕(ちゅう)」の仕上がりも重要視されます。

最近では学校の授業で篆刻を作成することもあり、ワークショップやカルチャースクールの講座で学ぶこともできます。
年賀状や手帳、ノートなどにポンっと印鑑のように押して、自分のマークにしてみてはいかがでしょうか。
仕事用の名刺にも篆刻印を押して商談に行けば、相手に印象を残せるかもしれませんね。

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